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Rickenbacker 4003

(2008年製 2009年購入)

Rickenbacker4003

Rickenbacker 4001と言う有名なベースがあります。BeatlesPaul MacCartnyがバンドの後期から使い始めたベースです。それ以外にも、 YesChris Squire とかDeep PurpleRoger GloverEaglesのHotel CaliforniaRandy Meisnerが弾いているのRickenbacker4001ではないかと言われています。 (ライブでは実際弾いています。)

彼らが使用している理由は、このRickenbacker 4001でしか出ない音があるからです。このRickenbacker 4001の後継機種にあたるRickenbacker 4003を2009年の12月、状態のいい中古で手に入れました。

Rickenbacker 4003 ヘッド
ヘッドも特徴的です。

Rickenbacker 4003 ブリッジ
ブリッジにはミュートができる仕組みがあります。これを使うと音の減衰が早くなります。

Rickenbacker 4003コントロール部
つまみを持ち上げるとヴィンテージサウンドになります。

Rickenbacker 4003の音を聴いていただこうと、サンプルを作りました。最初は軽く考えていたのですが、作り始めたら手間がかかること、かかること。

まずはYES-Roundabout編です。 Yesの1971年のRoundaboutのリズム隊が動き出すイントロの部分を再現してみました。

自分で言うのもなんですが、演奏技術は別としてベースの音はかなり近づけたと思っています。Rickenbacker 4003のピックアップはリアにしてボリュームは8ぐらい、トーンは10。モードはVintage。

アンプはLine6 VettaIIのMarshallのBass100wのモデルを使用しました。ドライブは11時ぐらい。少しひずませています。独特のバリバリ感が出ているのではないかと思います。イコライザーで2KHzあたりを少し持ち上げました。

ちなみに左のナイロン弦ギターはK.Yairi CY128CE、右のギターは、Line6 Variax500です。

YesのChris Squire(クリス・スクワイヤ)はRickenbacker 4001を多用していて、ギターの音をそのまま低音にしたような硬質なサウンドを作り出しています。

次は、昔のロックギター少年は、一度は弾いたことがあるであろう有名な曲のイントロです。

Deep Purpleの1972年のSmoke On the  Waterのイントロのベースが入ってくる部分を中心に演奏してみました。この曲、ギターのリフは一見簡単に聴こえるので、初心者の中高生のギター小僧に大人気でした。でも、実は奥が深い。

この時のDeep PurpleのベーシストはRoger Glover(ロジャー・グローヴァー)です。彼もこの時期、Rickenbacker 4001を愛用しておりました。

Chris Squire(クリス・スクワイヤ)に比べると、音質は低音がかなりブーストされています。というかクリス・スクワイヤの方が低音をカットしていたのかもしれません。

ちなみに、クリス・スクワイヤもロジャー・グローヴァーも一曲の中で雰囲気に合わせて、ピッキングのポイントをフロントピックアップのカバーの前後で弾き分けていました。ただ、ブリッジ側では、なんか弾きにくい感じです。狭いし、右腕の置き場がしっくり来ない。まぁ、個人的な感想です。

Rickenbacker 4003のセッティングは、Rickenbacker 4003のセッティングは変えずに、アンプのLine6 VettaIIのBASSをフルに近い状態にしています。そしてイコライザーで145Hzあたりをブースとさせました。

ギターはFender American Deluxe Stratocasterを使いました。やはりストラトですよね。

次は、サー・ジェイムズ・ポール・マッカートニー卿(Sir James Paul McCartney, MBE)でございます。

マッカートニー卿もBeatlesの後半からRickenbacker 4001を愛用しておりました。1964年には手に入れているらしいです。かなり、後期に使い始めているイメージがありますが、1965年前後にはレコーディングでも使用しているようです。

マッカートニー卿は、Chris Squire(クリス・スクワイヤ)Roger Glover(ロジャー・グローヴァー)に比べると、Rickenbacker 4001の使い方がまったく違います。ピックアップはフロントピックアップを多用していますし、ブリッジのミュート機構も使っています。そして、弦はラウンドワウンドでは無く、フラットワウンドを使っていたと言われています。

原曲(Something(1969) - The Beatles)を聴いていただくとわかるように、音もゴリゴリ感が無く、高域がカットされていて、ボムンーーーとアタック音が急激に減衰する感じです。これは、ミュート機構とフラットワウンド弦によるものだと思います。

ちなみに、今回演奏のSomethingでポールが使用しているベースについては、諸説あって、ヘフナーではないか、この頃すでに手に入れていたFender Jazz Bassではないか、とさまざまです。私は、Rickenbacker 4001ではないかと思っています。今回の演奏では使用しなかったフラットワウンド弦を使うとさらに近い音になります。

私の>Rickenbacker 4003のセッティングはフロントピックアップでトーンは0です。アンプはLine6 VettaIIのBASSフル、MIDを3時、TREBLEは11時ぐらいです。ドライブも12時ぐらいでひずませています。モデルはFender Bassman Head、EQは200Hz以下を若干ブーストさせ、500Hzをちょっとだけ持ち上げています。ミュート機構は、弦に触れ加減が難しくて、調整は苦労しました。

ギターはリード、リズムともLine6 Variax500を使いました。

フラットワウンド弦とラウンドワウンド弦の音比較


さて、Rickenbacker4003ROTOSOUND(ロトサウンド)/RS77LD(フラットワウンド弦)を張りました。以前に書きましたがラウンドワウンドとはサウンドが変わるはずです。

で、張り替える前のラウンド弦と音を比較してみました。残念ながら、これまでに張ってあったラウンドワウンド弦は、リッケン購入時にお店が張ってくれたものでメーカーなどはわかりません。ラウンドワウンド弦は、相当時間が経っているので、本来の活きの良さはありません、が、フラットワウンドとの音の差ははっきりわかります。

聴いてみてください。例によって下手なのはごめんね。

で、音の順番ですが、わかりやすいように順番を入れ替えてラウンド・フラット交互にしています。

  1. ラウンドワウンドのリアピックアップ
  2. フラットワウンドのリアピックアップ
  3. ラウンドワウンドのフロントピックアップ
  4. フラットワウンドのフロントピックアップ
  5. フラットワウンドのフロントピックアップに音加工

5.以外は、以下の設定です。

  • ピック弾き 、ピッキングはピックアップカバーよりネックより。
  • ベース側はビンテージモードで、トーン、ボリュームともフル。ミュート機構は若干触れる程度。
  • アンプはVettaIIのFender Bassmanのシミュレーター、これはビートルズ後期、ポール・マッカートニー卿が使っていたモデル。トーンはすべてフル。Driveは10時。

  • Cubaseでは、ノーマライズ以外無加工。

5.に関しては、ミュートっぽく弾いて、アンプはごちゃごちゃいじって、ベースのトーンも少し絞り気味、Cubaseでは低音をブーストしています。後期のポール・マッカートニー卿を意識してみましたが、いじり過ぎた。

どうでしょうか。ラウンドワウンドは、やはり響きが金属的なのに対し、フラットワウンドは、木製の楽器を弾いているような(実際、木製ですが)暖かみのある音がします。さらに、フロントピックアップの場合、音を少し加工してやるとモチモチ感が出て独特のサウンドがつくれます。

Rickenbacker 4003 Guitar Spec


BODY TYPE Solid DoubleCutawayy
BODY MATERIAL: Maple
NECK MATERIAL: Maple
NECK TYPE: Through body
FINGERBOARD MATERIAL: Rosewood
FINGERBOARD: 254mm radius
SCALE LENGTH: 84.5 cm
# OF FRETS TOTAL: 20
FINGERBOARD WIDTH AT NUT: 42.9 mm
TUNING MACHINES:Schaller Deluxe
PICK UP:Single Coilx2
BridgeRIC
Weight: 4.1 kg

ベース関連ブログ記事


Rickenbacker 4003
関連音源及び解説

このギターを利用した楽曲です。
へたくそですが、よかったら聴いてください。

演奏:2009年12月14日
Nuclear Attack ハードロックを卒業した曲

解説:2009年12月13日
Nuclear Attack - Greg Lake&Gary Moore

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